情熱のスペイン・悠久のポルトガル10日間の旅

2日目  2010年4月7日(水)

バルセロナ観光                 起床 05:30  朝食 06:30  08:30 専用バスにてホテル出発 。

バルセロナ(Barcelona)
 人口約170万人、スペイン第2の都市で、独自の文化を持つカタルーニャの中心都市、バルセロナ。サグラダ・ファミリア聖堂に代表されるガウディ建築や旧市街のゴシック地区など、趣き深い建築物に胸が高鳴り、地中海から吹く爽やかな風に包まれながら満喫し過ごすことができる。
バスの車窓からのバルセロナの街の景色。
リェオ・モレラ邸

天才建築家ガウディの傑作を訪ねて。 

 芸術の町バルセロナを語るうえで欠かせないのが、偉大な建築家アントニ・ガウディの作品です。独自のスタイルを確立したガウディ建築の魅力は、その死後80年近くたっても色あせる事無く、バルセロナを訪れる人々を魅了し続けている。

ガウディの生涯
 アントニオ・ガウディ・イ・コルネットは1852年、カタルーニャ地方のレウスという町で生まれた。バルセロナの建築学校を苦学で卒業した。初めて世間に認められたのは、1878年のパリ万博に出品したショーケースのデザインだった。これに目を留めた実業家エウセビ・グエルは、グエル邸やグエル公園などの建築を彼に依頼し、スポンサー役を務めることになる。 
 19世紀末のバルセロナではカタルーニャ独自の文化を創ろうと、言う運動が起こっていた。世紀末芸術としてアールヌーヴォーと並ぶ、モデルニスモ(近代主義)という様式で、独創的な建築スタイルを確立したガウディは、モデルニスモを代表する建築家でした。
 晩年のガウディは、サグラダ・ファミリア聖堂の建設に専念し、質素な生活を送っていた。1926年に市電にはねられて亡くなった時には、余りのみすぼらし衣服仁浮浪者と間違えられたという。葬儀は才能を愛した市民だけではなく、彼に小銭を恵んだ浮浪者たちも多数参列して行われた。

サグラダ・ファミリア聖堂「生誕の門」 世界遺産
サグラダ・ファミリア聖堂(Temple dw la Sagrada Familia)
 バルセロナを象徴する未完の傑作
 1882年、フランシスコ・デ・ビリヤルが計画に着手、翌年、若干31歳のガウディが2代目聖堂建築家に就任、以後43年間の人生をすべて聖堂造りに費やした。彼の構想では、聖堂の外側にイエスの「生誕」「受難」「栄光」の3つのファサードが建ち、各サファードは4本ずつ鐘塔をもつ。計12の塔はそれぞれ12使徒を意味する。また、4人の福音書家を表す4本の鐘塔の交差部上にイエスとマリアに捧げる中央塔がたてられ、計18の塔がそびえる壮大な教会は石に刻まれた聖書ともいえる。完成しているのは地下聖堂と後陣、「生誕」「受難」のサファードと8本の鐘塔のみで、ガウディの死後も工事は続けられ、100年後の完成といわれています。

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生誕のファサード
   サグラダ・ファミリア正面、上部「キリスト降臨の部分を飾る
    聖母裁冠」、ガウディの生前の完成した数少ない部分。
    サグラダ・ファミリア正面、キリスト生誕と幼年期を表した
    「生誕のファサード」6体の楽器を奏でる天使達の像は外 
    尾悦郎氏によるもの。
受難のファサード 受難のファサードに据えられたキリスト磔刑像
下から見上げた受難のファサード 受難の門中央に据えられたキリスト磔刑像。
作者は彫刻家ジョゼップ・マリア・アビラクス
内部資料館に陳列されている写真による建築が進む様子。                画像クリックで拡大します。              
完成想像図 1885年当時の写真 1892年当時の写真 1926年1935年当時の写真 ガウディが考えた塔の梁の原理の模型

公園の象徴ドラゴン 世界遺産
 グエル公園(Parc Güell)
 
ガウディらしさが表現された豊かな色彩と柔らかい曲線
 眼下にバルセロナ市街が広がる小高い丘に、1900〜1914年に掛けて建設された公園。もとはイギリス風庭園住宅を造る予定だったが、結局、60区画ほど同棲された宅地は2戸しか売れず、計画は失敗に終わる。その後市に寄贈されて公園になった。園内はガウディの作品の特徴である破砕タイルで装飾されて、遊歩道や広場などには柔らかな曲線を多用し、まるでおとぎの国のような雰囲気です。
 公園の象徴、ドラゴンは地下貯水槽の放水口になっている  
正面脇の門衛館 ガウディ博物館
ギリシャ劇場と呼ばれたテラス、波打つような曲線が美しいベンチで縁取られており眺めは抜群、遠く地中海が眺められる。  住宅は2戸完成し、その内一つはガウディの住居で、現在はガウディがデザインした家具や遺品を展示するガウディ博物館になっている。
「ギリシャ劇場」と呼ばれる中央広場 ドーリス式列柱廊
ドーリス式列柱廊のうえにある中央広場は「ギリシャ劇場」と名付けられ、人体から断面の形が決められたと言う有名なタイルのベンチで縁取られている。  正面大階段の上にあるドーリス式列柱廊は、住民の市場として造られたもの。
柱廊の傾いた支柱はヤシの木がモチーフ。高低差のある園内を結ぶ陸橋として建設されて、鮮やかな他とは対照的な色です。

車窓からのカサ・パトリョ 世界遺産 
 カサ・パトリョ(Casa Batlló)
バルセロナ市民を魅了した奇抜な外観と装飾
実業家ジョゼップ・バトリョ・カサノバスの依頼で1870年代に建てられた邸宅を改築。波打つ正面の壁は青や緑のガラス片や円盤型のタイルで装飾されている。内部にはデザイン性と機能性を兼ね備えた扉や家具が有り、細部にまでこだわった造りになっている。完成当時は「あくびの家」「骨の家」と呼ばれていた。





 (バス車窓からの見学)
車窓からのカサ・ミラ 世界遺産
 カサ・ミラ(Casa Milà)
建築の概念を超越したガウディ最後の民間建築
実業家ペレ・ミラの依頼を受けて建造された。波打つような外観と彫刻のようなバルコニーの欄干が目を引く。最上階はガウディが手がけた作品の写真や模型などを展示されている。屋上は幻想的な印象と不気味な雰囲気を併せ持つ空間と言われています。






  (バス車窓からの見学)
 
カタルーニャ音楽堂 世界遺産 
 カタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)
ガウディのライバルが残した
装飾美を極めたドメネクの最高傑作

モザイク画や華やかな装飾が多用されたドメネク珠玉の作品。内部のコンサートホールの天井と壁のステンドグラスは見事で、舞台はパイプオルガンを包み込むように華麗な彫刻で満たされている。建物正面に並ぶ作曲家の胸像など、外壁の豪華な装飾にも注目しよう。

ドメクネ・イ・モンタネール(1849〜1923)
バルセロナ有数の印刷業者の家庭に生まれ、25歳で建築学校の教職に就任、2歳年下のガウディに講義をしたこともある。その後は建築学校の学長になり、青海への進出も果たした。花模様やモザイクを使った豪華な装飾が特徴の作品を残している。
(内部見学は時間の都合上今回は出来なかった)
色彩タイルで装飾された柱 建物正面に並ぶ作曲家の胸像
豪華に装飾されたエントランス バラの花の彫刻で装飾された天井
花模様やモザイクを使った豪華な装飾をされたエントランス。 バラの花の彫刻で飾られた天井
   
11:50       観光後免税店にてショッピング(約45分)   
ショッピングの合い間に見かけた街の風景
カテドラ前での路上ライブ。 自動(無人)レンタル自転車スタンド。
ショッピングを終えて。 2階建て市内観光路線バス。
13:00       レストランにて昼食。
前菜はサラミソーセージの野菜添え、メインはサケのムニエル、デザートはチーズケーキでした。
14:10      昼食後、バスで地中海に沿ってバレンシアへ   
バレンシアへ向う途中車窓から見た景色。
スペイン広場 ベネチアの塔
スペイン広場 あらゆる種類の建物を集めたスペイン広場には、ジュジョル作の噴水もある。 ベネチアの塔 数多くのパビリオンが建ち並ぶ、モンジュイックの市所有地入り口の塔
高速道路料金所ゲート
高速道路料金所ゲート 地中海を眺めながらのドライブ
地中海を眺めながらのドライブ 丘の上に古い城壁がある街の景色
 
19:10   ホテル到着。                                 バス走行距離約361Km         
20:30   ホテルにて夕食 料理は本場のシーフードパエリア                        (バレンシア泊)
シーフードパエリア デザートは本場バレンシアオレンジ
野菜サラダ シーフードパエリア デザートは本場バレンシアオレンジ
宿泊ホテル:  トリップ・アザファーク

参考資料:JTBパブリッシング「ワールドガイド」 「るるぶ'10〜'11」 ダイヤモンド社「地球の歩き方」 実業之日本社「わがまま歩き」 昭文社「トラベルストーリー」 

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