情熱のスペイン・悠久のポルトガル10日間の旅

8日目  2010年4月13日(火)

                             起床 07:00     朝食 08:00     09:00 ホテル出発
リスボン観光  世界遺産 ジェロニモス修道院、発見のモニメント、ベレンの塔
 7つの陸に広がるポルトガルの首都
リスボン(Lisboa)

 リスボンは大西洋に注ぐテージョ川の河口から12km上流の右岸に位置する、ヨーロッパ大陸最西端の首都。ギリシャ神話の英雄オデュッセウスによって築かれたといわれている、ヨーロッパでも有数の美しさを誇るリスボンにふさわしい伝説を持つ。平均気温は16.8℃と年間を通して温暖で、「7つの丘の都」と呼ばれる起伏の激しい土地に約56万人が暮らす。大航海時代の繁栄を髣髴させる面影と国際都市の香りを併せ持つ、ポルトガルの過去と現在が凝縮された街。リスボンの街は大きく分けて7つのエリアにわかれており、それぞれに違った文化や芸術を持っているのもまた、リスボンの魅力。
ベレン/市西部(Belém/Ocidental)
 テージョ川沿いに広がるエリアで、大航海時代に関わる重要な見所が点在している。特にテージョ川の河口付近はベレン地区と呼ばれ、多くの冒険者が世界に旅立っていった歴史的な場所である。
 世界遺産
ジェロニモス修道院(Masteiro dos Jerónimos)

 エンリケ航海王子の偉業を称え、またヴァスコ・ダ・ガマのインド公開開拓を記念して、エンリケ王子が建てた礼拝堂の跡地にマニエル1世が1502に着工。マヌえる様式を代表するこの壮麗な建物は、海外からもたらされた富によって建てられた。まさに、大航海時代の栄華を反映させた修道院といえるだろう。
サンタ・マリア教会 大航海時代の富の象徴ジェロニモ修道院
サンタ・マリア教会  大航海時代の富の象徴ジェロニモ修道院
主祭壇 教会内は石造りで荘厳な雰囲気
主祭壇 教会内は石造りで荘厳な雰囲気
マヌエル様式を代表する回廊 マヌエル様式を代表する回廊
マヌエル様式を代表する回廊  マヌエル様式を代表する回廊
石のアーチが優美な回廊 ライオン像
石のアーチが優美な回廊 ライオン像
聖人像の彫刻が素晴しいサンタ・マリア教会の南門 サンタ・マリア教会の鐘楼  
聖人像の彫刻が素晴しいサンタ・マリア教会の南門 サンタ・マリア教会の鐘楼 
 日本発見の年号もある
発見のモニメント(Padrão dos Descobrimentos)

 エンリケ航海王子の没後500年を記念して建てられた記念碑。高さ52m、帆船をモチーフとして大海へ乗り出す勇壮なカラベ船を手に先頭に立つのはエンリケ王子。彼に導かれるようにヴァスコ・ダ・ガマを初め天文学者、宣教師、船乗り、地理学者など、この時代に第一線で活躍した27人の偉人が続く。モニメント前の広場には、大理石のモザイクで世界地図と各地の発見年号が記されている。日本が発見されたのは1541年となっているが、これはポルトガル船が豊後に漂着した年である。
 テージョ川に浮かぶ貴婦人
ベレンの塔(Trre de Belém)

 修道院から東に約1kmの所に、川からの侵入者を見張るリスボンの西の砦として建てられた塔。1519年にマヌえる1世がフランシスコ・アルーダに設計させたもので、マヌえる様式の代表的建築の一つ。テージョ川に浮かぶ様子は、ポルトガルの象徴的モニメントとして有名。優雅なテラスを持つこの塔を、司馬遼太郎氏は貴婦人がドレスの裾を広げている姿にたとえ「テージョ川の公女」と呼んだ。
長く伸びている水道橋

 
車窓からのPhoto
 
長く伸びている水道橋 長く伸びている水道橋

旧市街地、新市街地バスにて遊覧
4月25日橋  リスボンと対岸を結ぶ
4月25日橋(Ponte 25 de Abril)

 全長2278mヨーロッパで一番の長さを誇る吊橋で、上段は車、下段は列車が通る2段式になっている。1966年までは、市内とリスボン南部をつなぐ端はなく、フェリーで往来していたが、当時の独裁者サラザールが4年を掛け建造させた。当時はサラザール橋と呼ばれていたが、1974年4月25日、アントニオ・スピノラを中心とする革命派軍人グループがクーデターを起こし、新政府が誕生。ポルトガル人はこの事件を無血革命にちなみ「リスボンの春」と称し、革命を記念して4月25日橋と改名された。


 バス車窓からのPhoto
サンタ・ジュスタのエレベーター   頂上が展望台になっている
サンタ・ジュスタのエレベーター
    (Elevador de Santa Justa)

 鉄塔の内部を、クラシックなエレベーターが通っている。エレベーターで上った所にはバイロ・アルトへ通じる連絡橋があって、カルモ教会の裏側に出ることが出来る。さらにラセン階段を上ると展望台兼カフェがある、リスボンの街並みとサン・ジョルジュ城が一望できる。




 バンシャ(旧市街)
ロッシオ広場(ペドロ4世広場)  リスボンのへそ
ロッシオ広場/ペドロ4世広場
     (Rossio/Praça Dom PedroW)
 
 正式名はドン・ペトロ4世広場だが、リスボンっ子にはロシオ(公共の広場という意味)の愛称で親しまれている。中央に建つ円柱の頂からは、初代ブラジル国王となったドン・ペトロ4世のブロンズ像が広場を見下ろしている。周囲にはカフェや土産物屋が並び、バスやタクシーの乗り場もあってリスボンで一番賑やかな広場である。



 バンシャ(旧市街)
ロッシオ駅  ロッシオ駅((Estação de Rossio)
 19世紀にネオ・マヌエル様式で建てられた壮麗な駅舎。馬蹄形のアーチ、蒸気機関車を発明したスティーブンソンの彫刻など、細かい細工が施された駅舎とは思えない豪華さで、最上階の3階では、ケルースやシントラ行きの列車が発着している。






  バンシャ(旧市街)
 ポルトガル再独立を記念する
レスタウラドーレス広場(Praça dos Restauradores) 

 16世紀末からスペインに支配されてきた屈辱の60年間。民族の自立を願う愛国者達は、1640年ついに蜂起し、ポルトガルの再独立を勝ち取った。レスタウラドーレスとは「復興者たち」という意味。中央には、勝利と独立の精神を表す、高さ30mのオベリスクが建っている。





 リベルダーデ大通り(新市街)
 政治家ボンバル侯の像が建つ
ボンバル侯爵広場((Praça Marquês de Pombal)

 エドゥアルド7世公園前、リベルダーデ大通りの頂点に位置する広い円形のロータリー。リベルダーデ大通りを初め、主要な通りが放射線状に延びる。中心には約36mの高さの塔がそびえ建ち、塔の上からは1755年の大地震後リスボンを復興させたとして名高い政治家、ボンバル侯爵が、ライオンを従えて街を見下ろしている。




  リベルダーデ大通り(新市街)
リベルダーデ通り 細い路地を走るケーブルカー(グロリア線)
 リベルダーデ通り  細い路地を走るケーブルカー(グロリア線)
日本大使館   日本大使館
日本大使館  日本大使館 
エドゥアルド7世公園   リスボンの街が一望できる
エドゥアルド7世公園(Parque Eduardo Z)

 斜面を利用した緑豊かな公園。1902年、イギリスのエドワード(エドゥアルド)7世がリスボンを訪問した記念した造られた。フランス式庭園で、中央には幾何学模様の植え込み、両側には遊歩道がある。一番上からはリスボンの街並みや晴れていればテージョ川まで見渡せ、絶好の展望台だ。4,5月には南米原産のジャカランダの木が、紫色の美しい花を付ける。
 ポルトガル式闘牛の舞台
闘牛場(Praça de Touros)

 ポルトガルの建築家ジョゼ・ディアス・ダ・シルヴァによって設計され、1892年に落成。レンガ造りのイスラム風の建築がユニークです。闘牛のシーズンは5月から10月頃まで、リスボンでは毎週木曜日に開催される。
アラブ風の建物が目を引く闘牛場 闘牛場
12:10  昼食はエドゥアルド7世公園近くのレストランにてイワシのグリル。
13:20  ヨーロッパ大陸最西端のロカ岬へ
14:00  ロカ岬到着       バス走行距離 約38km
 ユーラシア大陸の西の果て
ロカ岬(Cabo de Roca)
 
 ベーリング海峡を挟んでアラスカと鼻をつきあわせているシベリアが東の果てならば、此方は巨大なユーラシア大陸の西の果て、北緯38度47分、聖経度30分、高さ140mの断崖の上に、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスが「ウズ・ルジアダス」の中で詠んだ、この一節は、岬に建つ十字架の塔に刻まれている。
「AQUI・・・ONDE A TERRA SE ACABA E O MAR COMECA  ここに地果て、海始まる」
 岬は、切り立った断崖になっている突端の展望台から断崖絶壁を見下ろすと海面は140m下にある。展望台は手摺も有り、コンクリートで足場も固められているので安心して景色を眺められる。周囲に目を転じると、あたりは荒涼とした野原に季節の草花が生い茂る自然のままの姿が広がります。
野原に季節の草花が咲き目を楽しませてくれました。
岬に建つカモンエスの詩が刻まれた十字架の塔 岬よりは慣れた所に建つ灯台
岬に建つカモンエスの詩が刻まれた十字架の塔 岬よりは慣れた所に建つ灯台
ユーラシア大陸最西端到達証明書 展望台からの眺望
 ユーラシア大陸最西端到達証明書2010・4・13 展望台からの眺望
14:40  ロカ岬観光後シントラへ
15:00  シントラに到着  バス走行距離 約11km
歴代国王の夏の離宮シントラ宮の見学
 世界遺産
シントラ(Sintra) 

 リスボンの西28km、緑の木々にしっとりと覆われたシントラ山系、所々に見え隠れする豪奢な城館。「エデンの園」、かってイギリスの詩人バイエルンは、シントラをこう称えた。深い緑の山中に、夏の避暑地として王宮を中心として王侯貴族の別荘が点在する。ムーア人の城跡など、遺跡も残されており、この美しい文化的景観は1995年、世界遺産の「自然と文化遺産」に登録されている。
 豪華さにかけては類を見ない
王宮(Palácio Nacional de Sintra)

 14世紀にジョアン1世によって建てられた、かっての王家の夏の離宮。後にマヌエル1世によって、マヌエル様式の建物が増築されている。ニョキッと伸びる高さ33mの2本の円錐形は台所の煙突で、町のシンボルとなっている。
王家の夏の離宮シントラ宮
王家の夏の離宮シントラ宮 王家の夏の離宮シントラ宮
天正遣欧少年使節団が招かれたとされる白鳥の間(Sala dos Cisnes)
白鳥の間 27羽の白鳥がそれぞれ違ったポーズをとる白鳥の天井画
宴会場の料理を入れる器
狩猟の光景を描いたアズレージョで囲まれた紋章の間(Sala dos Brasõs)
天井一面にカササギの絵が描かれたカササギの間 タイルで覆われたアラブの間(Sala dos Arabes)
天井一面にカササギの絵が描かれたカササギの間 タイルで覆われたアラブの間(Sala dos Arabes)
中庭
寝室
高さ33mの煙突を持つ台所(Cazinha)
煙突の穴
ムーアの城跡(Castelo dos Mouros)
 7〜8世紀にムーア人によって築かれた。1147年アフォンソ・エンリケス王によって落城され、その後修復されたが、現在は廃墟のようになっている。わずかに残る城壁が、かっての栄華を偲ばせる。城壁の塔に上れば、シントラの街と大西洋が望める。

17:00    シントラ観光後リスボンへ   バス走行距離 約25km    本日のバス走行距離約74km
19:00    市内レストランにて夕食メニューは名物あんこうのリゾット
20:30    ホテルに到着     就寝 23:00

                             宿泊ホテル:ルテシア(リスボン泊)


参考資料: JTBパブリッシング 「ワールドガイド」    ダイヤモンド社 「地球の歩き方」


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